眼瞼痙攣の問診や瞬きのテストで状態を把握し、眼瞼痙攣の疑いがある場合には、症状の改善と治療的診断を目的として、ボトックス療法を行います。また、片側顔面痙攣の方にもボトックスは有効です。
ごく微量(致死量の数百~数十分の一)のボツリヌストキシンを眼瞼部・眼窩部の数カ所に注射する。
日本でも保険適応が認められているが、内服薬などに比べ費用が高い。
米国を初め、いくつかの国のガイドラインでは第一選択とされ、改善率は90%前後というデータがありますが、効果は3 ~ 4 ヶ月しか持続しない場合が多い様です。
まれに注射直後、副作用として瞼が閉じにくくなることがありますが、一時的なものです。
- 注射後、2 ~ 5 日で効果が現れてきます。
- 2 ~ 4 週間で効果が最大になります。
- 3 ~ 4 カ月で徐々に減弱していき、再び注射前の症状に戻ります。
注射後、通常3 ~ 4 カ月経過すると眼瞼痙攣・片側顔面痙攣の症状が再び出てきます。
まばたきが多くなってきた、まぶしさを感じるようになってきた、などの症状が再び出てきたら再投与の時期となります。
向精神薬や抗てんかん薬などを内服する治療法。ボトックス療法と併用する事で、ボトックスの効果が持続する方が多くなります。

眼瞼痙攣が進行している場合には、スクラッチメガネや手術の適用となります。
手術は、眼輪筋の切除と眼瞼下垂の手術を併用するものです。
しかし、手術後もボトックス療法は必要なことが多い様です。