ドライアイ

ドライアイとは

ドライアイは、「目が乾く」病気というイメージが強いと思いますが、「目が乾く」だけでなく、 ドライアイは涙や眼の表面の状態の異常により、「目がゴロゴロする」、「目が痛い」、「目がかすむ」、「充血する」、「重たい」などのさまざまの症状を生じます。
ドライアイの症状はさまざまですが、原因は3つに分けられます。

ドライアイの原因は3タイプ

  • 水不足

    涙液の分泌が少ない (割合14%)

  • 脂不足

    脂の分泌が低下し涙の蒸発が進む (割合50%)

  • 水不足+脂不足

    水も脂も足りない混合性 (割合36%)

脂の分泌の低下と水不足と脂不足のタイプを合わせて80%以上が脂の分泌低下のドライアイ であることが最近注目されています。原因となる3タイプにより治療方法も変わるため、タイプ分類するための検査が必要です。

ドライアイのタイプ分類のための検査

当院では、ドライアイの原因やタイプを詳しく検査・分類することが可能な最新のドライアイ検査機器 idra(アイドラ)を導入しています。

idraを用いてできるドライアイの評価に必要な検査内容

目の表面の層別治療

当院では、ドライアイの原因やタイプを詳しく検査・分類することが可能な最新のドライアイ検査機器 idra(アイドラ)を導入しています。

  • 油層

    油で覆い涙の蒸発を防ぐ

  • 水層

    涙の99%が水を占める

  • ムチン層

    涙の土台(目の表面(角膜)に涙液がなじみやすくする層

涙液減少型のタイプに対する治療

  • 人口涙液点眼液

    涙液減少型のドライアイに涙の補充として人工涙液を点眼します。防腐剤が入っていないので、人口涙液は目の表面が非常に荒れている場合にも安全に使えます。

  • ヒアルロン酸ナトリウム点眼薬

    ヒアルロン酸ナトリウムは水分保湿効果と角膜上皮細胞の修復作用があります。ドライアイが重症の場合や防腐剤アレルギーをお持ちの方には防腐剤なしの使い切りタイプを処方します。

  • ムチン分泌促進する点眼

    眼の表面の涙液を保持しやすくするための粘液成分であるムチンの分泌を促す作用があります。ムチンが少ないとNBUT(涙液破定時間=目の表面の均一に涙が覆ってる時間)が短くなります。

涙点プラグ(涙点閉鎖治療)

涙点プラグは涙液減少タイプのドライアイの方に行う治療です。
目頭の上下には涙の出口の入り口があります。目頭から鼻に涙が出ていくのですが、涙の出口の入り口である目頭の上下の涙点を塞いで、涙の溜まっている量を増やし目の渇きを改善する治療です。

涙の上にある油の層の異常によるドライアイに対する治療

目の表面の涙の層の上による油の層はマイボーム腺という瞼の縁に並んでいる分泌腺から分泌されています。
マイボーム腺が詰まって油の量が減少しているか、油の質が悪くてドライアイを引き起こしてます。
MGD(マイボーム腺機能不全)、マイボーム腺がつまりやすいのを改善する治療として、患者さんが自宅で行って頂けるケアーとして「温番法」と「眼瞼清拭(リッドハイジー)」と「オメガ3 (青魚に多く含まれれる)を積極的に食べて頂く」という事をお勧めします。医療機関で行う

温電法

目の周囲を温めることで、マイボーム腺の詰まりを緩和、瞼の血流を改善する方法です。
マイボーム腺の詰まりを改善するのに1日5分毎日天然蒸気を2回行うことが有効です。
当院では、電子レンジ温めて繰り返し使用可能な「あずきのチカラ」などを紹介しています。

眼瞼清拭(リッドハイジー)

睫毛の根本を優しくマッサージするように洗浄することで、マイボーム腺の油の抑制を促したり、汚れなどの詰まりを除去する効果があります。
目元用のシャンプーでしみたりすることがありません。

オメガ3を毎日の食事で積極的にとる

マイボーム腺から分泌される油は体の油を反映する可能性が高いと考えられています。
マイボーム腺の油の成分を正常化するために毎日の食事の栄養にも配慮することが勧められています。 オメガ3という必須脂肪酸は血液中の余分な脂を除去し、血液をサラサラにする効果があります。

オメガ3脂肪酸を多く含む食品
  • EPA・DHA というオメガ3を多く含む青魚・・・マグロ、イワシ、サバなど
  • aリノレン酸というオメガ3を多く含む植物系食品・・・エゴマ油、アマニ油、クルミなど

※いずれも熱に弱く酸化しやすいので、サラダ、マリネ、カルパッチョなど生での調理がおすすめです。
※食事での摂取が不足がちの方にサプリで補うことも勧められています。

最新IPL治療

マイボーム腺のつまりを改善する最新の治療がIPL(Intense Pulse Light)治療です。
ドライアイの点眼以外の治療法として国内・国外でその効果が注目されています。

  • IPL効果 ・炎症を抑える効果・マイボーム腺のつまりを溶かす効果・肌のコラーゲンを再生する効果
  • IPLは目の周囲にレーザを当てるだけで 5分程度でほとんど痛みはありません。
  • レーザー後マイボーム腺の油を押し出します。
  • IPL費用1回6,000円(自由治療)
  • おすすめは3週間おきに4回行います。その後6か月毎に行うと症状が改善するようです。

涙液減少型と油の異常の混合型タイプに対する治療

涙液減少型に対する治療と油の異常による治療をその方の状態により組み合わせて行います。

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