結膜弛緩症・翼状片

結膜弛緩症

年齢とともに白目の粘膜がゆるんでくることにより、
異物感(ゴロゴロする)
流涙症(いつも涙が多くウルウルした感じがする)
再発性結膜下出(くりかえし白目に出血をおこす)
などの症例がでることがあります。
これら3つの症状が強く結膜のゆるみがあきらかな場合で、点眼などで症状が改善しなければ結膜のゆるみをとる手術を行います。

結膜弛緩症の手術

ゆるんだ結膜をセッシではさみ熱凝固で短縮します。点眼麻酔で10分程度です。
もう1つは、ゆるんだ結膜(余った結膜) を切開して縫着する手術(30分) です。

  • 術前

  • 術後

翼状片

白目の一部である結膜下の良性の組織が異常に増殖し、黒目の角膜にまで伸びてくる病気です。角膜にまで達していない、又は少しかかった程度の初期の頃は、充血が強かったり、異物感が出る時には、炎症を抑える点眼程度で様子を見て問題ありません。充血や異物感が頻回に生じる、瞳の近くにまで伸びてきた、乱視など見え方に影響が出ている場合には、手術が必要となります。手術を行っても再発する事が多く、年が若いほど再発の傾向が顕著だと言われています。術後も約半年間は点眼による再発防止の治療が必要です。

治療内容

局所麻酔下に結膜一部切除、増殖組織を可能な範囲で切除し、正常な結膜を弁として移植します。 約30分で行います。

  • 術前

  • 術後2週間

多焦点眼内レンズをお考えの方は、翼状片手術を早めに

角膜輪部(黒目の端)から
瞳孔の中心までを角膜の半径とします。

最近遠方も近方も見やすくなる多焦点眼内レンズを白内障手術の時に受ける方が増えています。多焦点眼内レンズを使用できなくなる病気の一つとしてこの黒目の上に伸びてくる翼状片という病気があります。角膜の半径の1/3を越える表面の凹凸の後遺症を残すため将来的に多焦点眼内レンズには向かないということになります。角膜半周の1/3を越えたら多焦点眼内レンズを使用できなくなるため、早めに手術していた方が良いでしょう。

  • グレード1(角膜半径1/3)
    術後1ヵ月でほぼ不正乱視はとれます。

  • グレード2(角膜半径の1/3~2/3)
    かなり不正乱視は軽減するがわずかに残存します。

  • グレード3(角膜半径1/3)
    瞳孔に翼状片がかかってしまうと
    術後不正乱視は少し残ってしまいます。

グレード1の例

  • 術前

  • 術後

  • 術前
    青色の所が翼状片のおおわれ角膜表面が凹んでおり、
    その周囲は赤色で盛り上がってます。

  • 術後
    角膜の中心ほぼ6mm不正乱視(角膜の凸凹)がなくなっています

グレード2の例

  • 術前

  • 術後

  • 術前

  • 術後
    グレード2の術後では少し不正乱視が残っています

グレード3の例

  • 術前

  • 術後

  • 術前

  • 術後
    グレード3の術後では、強めの不正乱視が残っております

ページトップへ