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涙道内視鏡を使った最新の涙道疾患治療が可能になりました

◆涙道疾患とは

涙腺から出た涙は、眼の表面を潤した後、目頭の方にある涙点から涙小管、涙嚢(るいのう)、鼻涙管(びるいかん)を通って鼻の中そして喉の奥に流出します。

涙点から鼻涙管までの間に閉塞(詰まってしまって流れない状態)や狭窄(細くなって流れにくい状態)があると、涙が正常に流れず、眼の中にあふれてしまいます。

また、涙嚢よりも鼻側に閉塞があると、目やにが出たり、涙嚢に膿がたまってしまう事があります。涙嚢が炎症を起こすと目頭が赤く腫れ、痛みも生じます。

 

古い医学書には加齢によって発生すると書かれているものもありますが、小児から高齢者まで発症する疾患です。

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◆涙道疾患の治療について

涙道の閉塞は目薬での治療が難しく、閉塞部を物理的に開通させて涙の排水路を確保する必要があります。

これまでは、細い金属棒を涙道に挿入し、閉塞部を突いて再開通させる治療が一般的に行われていましたが、目に見えない部分を指先の感覚に頼って行うため、難易度の高い治療でした。

当院では、直径1mm以下の極めて細い内視鏡、涙道内視鏡を導入しており、涙道内の様子を目視で確認しながらの治療が可能です。

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◆内視鏡を使った手術について

涙道内視鏡で状況を確認しながら涙道を再開通させ、涙点よりも細いチューブを挿入し、閉塞部分を拡張します。局部麻酔で30分~1時間程度の手術ですので、日帰りで行います。挿入するチューブは細いので、外から見てもほとんどわかりません。

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手術後は2週間~3週間毎に洗浄のために通院して頂き、挿入したチューブは3ヶ月ほどで抜去します。

涙道内視鏡を用いたチューブ挿入術の費用は保険適応で、1割の方で約5千円、3割の方で1万4千円程度です。

 

涙道内視鏡を導入している眼科はまだあまり多くはありませんので、涙目や目やにが多く出る、目頭の炎症など気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。

 

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